アレルギーについて

我が国において何らかのアレルギーを持っている人が2005年には3人に1人、2011年には2人に1人と急激に増加しています。

アレルギーと言いますと食物アレルギーを一番に連想すると思いますが、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、気管支喘息なども含め症状は多岐にわたり、一つの症状だけではなく複数のアレルギーが組み合わさって起こります。

その場合は、皮膚科、耳鼻咽喉科、眼科、呼吸器内科をそれぞれ受診しなければならないと思われるかもしれませんが、複数の病院を受診する事は患者様、保護者様に負担になってしまうと思います。

私は小児科専門医であるのと共にアレルギー専門医でもありますので、食物アレルギーだけでなく他のアレルギーに関しても、トータルでマネージメントさせていただきたいと考えています。

私自身も幼少期は食物アレルギー(卵白)、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎を患っており、夜間眠れず、日中眠くて集中力が落ち、皮膚症状がひどく周囲からの目も気になり悩む時期もありました。

毎週火曜日に予約制(当院のホームメージからアイチケットにて)でアレルギー専門外来を行っています。
ご不明な点などございましたら、ご遠慮なくおたずねください。

一緒に解決できたらと思います。

アレルギー疾患症状例

食物アレルギー

食物アレルギーは、以前は原因の食物を経口摂取する事で感作すると考えられていたため、除去という形で治療されていました。
しかし、除去した結果さらに症状が増悪してしまうケースが多発しました。

現在は、荒れた皮膚の表面から原因食物の成分が侵入する事が感作の原因とわかり、原因食物の経口摂取し消化を定期的に続ける事で体を慣らしアレルギー反応を抑える「免疫寛容」という状態が誘導される事が有力であるとされています。これを二重抗原暴露仮説と言います。

当院では問診、アレルギーの血液検査、経口食物負荷試験(アレルギー外来から直接の予約:火・水・金曜)を行い、患者様、保護者様の負担にならないように実際に食べる量を少量という曖昧な表現ではなくグラムやml単位での経口摂取を話し合い、納得して頂いた上での治療を行なっています。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、①強い痒み、②特徴的な湿疹と分布、③良くなったり悪くなったりを繰り返す。
この3点から診断となっています。

年齢、症状の重症度に関して、治療内容は異なりますが、当院では、環境整備、スキンケア、薬物治療(ステロイド・免疫抑制剤の外用)を軸に治療を行なっています。

適切な外用方法であるプロアクティブ療法の外用指導も行なっています。また、半年間適切な外用治療を継続しても改善しない重症度の高い小学校1年生以降の患者様に対しては、注射での生物学的製剤(デュピクセント)の治療も必要に応じて行なっています。

アレルギー性鼻炎・花粉症

アレルギー性鼻炎・花粉症は、鼻腔粘膜の腫脹の確認、アレルギーの血液検査を行い、必要に応じて抗ヒスタミン薬、ロイコトリエン拮抗薬、ステロイド点鼻薬を行なっております。

増悪時の副鼻腔炎に対しては、顔面のレントゲン、抗菌薬の処方も行っています。また、ダニアレルギー、スギ花粉症の小学校1年生以降の患者様に対して、舌下免疫療法(ダニ:ミティキュア︎、スギ:シダキュア)も行なっています。
3~5年間と長期の内服継続が必要となる治療ですが、約8割に症状の軽減・消失効果が認められています。

舌下免疫療法希望の際は、初回内服時のみ当院で内服していただき、30分間症状観察し、症状がなければ翌日から自宅で内服していただきます。
初回の開始時期ですが、ダニの舌下免疫療法は1年間通じていつでも開始できますが、スギの舌下免疫療法は、スギ花粉の飛散がおさまった5月末から11月末までの開始が推奨されています。

アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎は、問診、目視での目の症状(結膜充血・腫れ・眼瞼裏に乳頭の形成)、アレルギーの血液検査を行っています。

点眼方法の怖くない指導も行っていますが、点眼がどうしても苦手な患者様には眼瞼周囲への塗り薬もあります。

気管支喘息

気管支喘息は、気管支の過敏性が原因で感染、アレルゲンの暴露、天候、運動などが起因で炎症の増悪が生じ、気管支内が狭くなることで呼吸困難、喘鳴、咳を生じるアレルギー疾患です。

問診と診察で診断となりますが、当院ではSpO2、胸部レントゲン、呼気NO検査、肺機能検査、気道可逆試験、アレルギー血液検査も必要に応じて行っています。

治療は急性増悪時(発作治療薬:気管支拡張薬、去痰薬、ステロイドの点滴・内服)と、予防薬(長期管理薬:ステロイドの吸入剤、ロイコトリエン拮抗薬の内服)の二本立てで行い、重症度(急性増悪・発作の頻度)に合わせて適切な治療を選択させていただきます。

また、日本ではステロイドの吸入剤の普及により小児喘息の死亡率は、1970年代は100人以上でしたが、現在は年間1桁以下まで極端に減少しております。

成人喘息、慢性呼吸器肺疾患に以降しないためにも小児期の適切な投薬、治療期間、定期的な検査(呼気NO検査、肺機能検査、気道可逆試験)が重要となります。

医療法人内田こどもクリニック
院長 内田 理彦
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